先生の大きな愛のおかげで、風邪が治った私は、久しぶりに学校へ行った。



心は晴れなかった。



美穂と桃子からメールで聞いたあゆみと要君の情報は、あまり嬉しい内容でなかった。



あゆみは一切要君と話さないらしく、要君も違うグループの子と行動するようになった。


アイスを持って来てくれた要君にはメールでお礼を言った。



要君は、余計なことをしてごめんと謝ってくれた。




「おはよう!」



「おはっよ!直っぺ復活!」




走り寄って来てくれた要君は、私の心の不安を消してくれるような笑顔だった。



教室にあゆみの姿がないことに少しだけ安心している私がいた。




「あゆみ、今日休みだって!」



要君は、桃子と美穂の顔を見て、ごめんと言って、教室を出た。