「別れよう、もう無理だ。楽しかったよ。」

「…そっか、、私も楽しかった。またね」

新学期早々、目の当たりにしてしまった別れの現場。

「…びっくりした…」

今は春。出会いの季節。なのに…

「"またね"か…」

私、橋本秋沙 (はしもと あきさ) はこの言葉が嫌いだ。

その言葉は私の嫌な夢に何回も出てくる。

しかし、現実はそんなこと通用しない。

だから私はなるべく聞かないようにして、その場から逃げた。