「賢心!元気だったか!?」

「おぅ!元気だったよ。久しぶりだな、涼!」


久々の再会に積もる話しもあるけれど、
その前に2人は雪乃のカルテを見始めた。


「今まで薬飲みながら経過観察で大丈夫だったんだけど、最近不整脈の症状が出始めて…」

「そうか……」

「なぁ……本当に良かったのか?」

「え?何が?」

「あと1年あっただろ。まぁ俺が賢心に相談したのが悪かったんだろうけどな…」

「ふっ……何言ってんだよ。涼が教えてくれなかったら俺は後悔してたかもしれない…ありがとな」


俺はずっと決めてたんだ。

幼稚園の時、大人になったら雪乃と結婚して
死ぬまで雪乃を愛すると。

そして高校1年の時、俺は絶対医者になって
一生雪乃を守るんだと。

いくら秘密にしていても、ずっと一緒にいたんだから……ずっとくっついていたんだから、雪乃が
無理して俺から離れようとしていた事も、全部分かってたんだから……