翌朝起きると采斗の姿がなかった。



「采斗…?」



いつもだったら、私よりも早く起きて完璧な朝ごはんを作ってるのに。



そっと采斗の部屋のドアを開けてみる。


シンプルな部屋にはベッドくらいしか家具が置かれてなくて、ベッドからは人が抜け出した形跡があった。



学校かな…?でもさすがに早いよね。


仕事?芸能人って仕事不規則そうだし。


でも、こないだ一週間はオフって言ってたよね、たしか。





どこいっちゃったんだろ…


もしかして、昨日私が「ばか」とか言ったから怒って出ていっちゃった…とか?




そんなことを考えつつ、朝ごはんを食べて学校に行く準備をする。家を出る直前にスマホに稟琉からメッセージが届いた。




【もう少しで優里のマンション着くから一緒に行こ~】




うそっ!来るの!?


でもどっちみち私がここに住んでることはもう知られちゃってるしな…YUUと一緒に住んでることがバレなきゃ大丈夫だよね…?




少し不安を覚えながらも、私は【わかった】と返信した。