ケータイ小説 野いちご

涙、滴り落ちるまで

2、いつか君に会えたなら
僕の幼なじみ




1か月後の朝。目を覚ました僕は、体を起こすと伸びをする。死神は、眠ることで霊力を回復させるんだ。

「……今日も仕事か……」

そう呟いて、僕は身支度を整えると腕にブレスレットを付けて外に出た。

温かい風が吹いて、僕の服を優しく揺らす。

「……あ!瑠依お兄ちゃん!」

誰かに声をかけられて、僕は声がした方を見た。そこには、可愛らしい着物に身を包んだ佳奈と佳奈のお姉さんがいる。

偶然、僕の暮らすこの村に、佳奈と佳奈のお姉さんが暮らすことになったんだ。

「佳奈……久しぶり。あれから、お姉さんと再会出来たんだ……」

僕が微笑むと、佳奈は「うん!」と幸せそうに笑った。

「良かった!」

「瑠依さん、あの時は本当にありがとうございました」

佳奈のお姉さんは、そう言って頭を下げる。そして、佳奈と手を繋ぐとどこかへと歩いていった。

それを少し見つめた後、僕は泉のある方向に向かって歩き始める。

「……瑠依」

後ろから声をかけられて、僕は後ろを向いた。後ろには、1週間くらい姿を見かけなかったソルが小さな手帳を片手に立っている。

「ソル……」

「瑠依に、頼みたい仕事があるんだ……見守りの仕事なんだけど」

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