「……子。結子!」


名前を呼ばれてうっすらと目を開けた。


いつの間に眠ってしまったんだろう。


目を覚ました瞬間体が痛くて、ちゃんとベッドで寝なかったっけ? と考えた。


「結子」


聞きなれたその声に返事をしようとして、ふと疑問が浮かんだ。


今の声は若菜?


どうして若菜があたしの家にいるの?


そう思った瞬間、覚醒した。


ハッと大きく息を飲んで上半身を起こす。


目の前には安心した様子の若菜がいた。


「若菜、どうして」


混乱して聞く。


若菜はパジャマ姿で、周囲は薄暗い。