「マイーケ・ルゥ・ヤァングア嬢
一体何を企んでいる!!
大公令嬢への不敬罪で、地下牢に
繋がれている お前が、古代魔法陣を
発動させるとは何をするつもだ!!
我自ら、再び拘束する!」

言いながら、
テュルク王将軍は銀月色の髪を
颯爽と なびかせ、
マイケルの首筋に 白い刃を当てる。

テュルク・ラゥ・カフカス。

あー、本当に好きになりかけて
いたんだけどなあ、

マイケルは
当てられた白い刃の感触と、
冬の月が如くに冴えた 相手の瞳の
冷たさを、他人事に思うと
自分の首に、
押し付けられた その白い刃を
両の手で 持つ。

もう、丁度いいや。
投げやりにマイケルは思う。