はあ。今日も疲れたなと帰宅して食事の用意をするのが面倒になった私は深夜まで営業している近所のうどん屋さんで食べてから帰ることにした。

タッチパネルを操作して、かけうどんの大盛と天ぷら二つのチケットを購入する。
何度も来店しているから、もう慣れたものだ。
大盛一杯が300円、天ぷらはどれでも一つ100円と素晴らしい金額にニヤけてしまう。
チケットを左手に持ち、何処か空いてる席がないか探しながら店内の奥にある受け渡し口にいる店員にチケットを渡す。

「こんばんは!
 天ぷらはセルフだからね~」

「こんばんは。」

チケットと引き換えた番号札を店員さんから預かり、天ぷらが置いてあるテーブルまで移動する。

そう。
安い代わりにセルフ盛りだくさんのこのお店は私のお気に入りのうどん屋さん。
お皿とトングを取り、…今日はとり天とカボチャにした。

(こんな時間に大盛のうどんも天ぷら二つ食べちゃうなんてね。)

腕時計の針は長針も短針も仲良く、そろそろ12を指そうとしている。