体が重い、背中と太ももがまだ痛む。



「ん…、」



目を開けた時、よく知っている天井だった。

襖を開ける音がして視線を向けると、パパと白衣を着た先生がいた。



「っ…!花!」

「…ぱぱ?」



手を握るパパは凄く泣いていた。
そんなパパの脳天に鉄拳が落ちる。



「病人が興奮したらどうするんですか。竜二」


「…な、にすんだ!秋季(シュウキ)!」


「医師として言っているんですよ。早く離れてください。診察します」



酒井(サカイ)先生だ。


酒井 秋季(サカイシュウキ)先生。パパの同級生で五十嵐組の担当医師。本人はやぶ医者だって豪語してる。

でも、凄く優しい先生。
幼い頃からお世話になっていた。