それから2日後、わたしは撮影に臨んだ。撮影にはマネージャーとしてリュウも来てくれていて。撮影の様子を伺っていた。

 「なでしこさん、すこし顔上げてみてくれる?」

 「は、はい!」
 
 こ、こうかな……?

 よく分からない中での緊張や不安の中でも、カメラマンさんの指示に従いながら、撮影は進んでいく。

 「なでしこさん、風入れるよ!! なるべく目開けててね!」

 「は、はいっ……!」

 か、風……! 風が何よりも怖い。だって絶対に目を閉じてしまいそうだから……。

 「ううっ……」

 風が目に染みて痛くなる。普段メガネのわたしは、こうやってコンタクトレンズにして撮影に臨んでいる。だけど目が乾燥するゆえに、乾いてしまうから、目薬を何度もささないとやばいくらいだ。

 「なでしこちゃん、ちょっと一旦休憩しようか」

 「は、はい……!」

 一旦休憩の指示が来たわたしは、一度戻って目薬を差した。目が乾燥して、ヤバイ……。