抱きしめながらみくるを安全な場所まで連れて
行くと、男は突然怒りだした。


『俺は、自分から死のうとする奴が大嫌いだ!』

『ぁ……ぁの、私は…ここで、』

『あ?聞こえねぇからハッキリ喋ろ!!』

『………ぅ………ごめんなさぃ…』

『泣いても分からないんだよっ!』

『ぁ、あなたは……誰?』

『俺が怪しい男に見えるか?』

『………(コクリ)』

『はぁ……つまらない飲み会から抜け出して、
屋上で息抜きしようとした男だよ』

『……私も、息抜きです』

『……ぇ。………えっ!?そうだったのか!?
なんだよ!死のうとしてたんじゃないの!?』

『………(コクリ)』

『………(ヤベ…)』