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12月25日。
ついに訪れたクリスマス当日に、心做しか通りを歩く人たちも浮き足立っているように見える。
17時を回るとすっかり暗くなった空だけど、木に付けられた電飾の灯りが道をキラキラと照らしていた。
2学期最後の登校だった今日を終え、晴れ晴れとした顔をした優里と千咲の2人と道の途中で別れる。
2人はこれからクリスマスを楽しむんだろうけど、私は残念ながらせっせと働かなければならない。
マフラーをキュッと結び直して、バイト先のファミレスがある駅前へと寒さに身を縮こませながら足を進めた。
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