女の子の声がする。

ヤマジ君のベッドはカーテンを引いていなかったので、すぐにわかってしまったんだろう。


「寝てんの? シンイチ……?」


その人物はヤマジ君が眠っているのを確認しているようだ。



――ギシッ


やがてベッドのスプリングがきしむ音が聞こえた。


その人がヤマジ君のベッドの上に乗ったのだと想像したあたしは、いてもたってもいられず、とりあえず自分のベッドのカーテンをそっと開けた。


その瞬間、あたしは目を見開いた。


そこには、ヤマジ君の上に馬乗りになっている女生徒がいたから。