ああ……眠い。

いくら執筆がノリノリだったとは言え、さすがに徹夜は堪える。

あたしは今にも閉じてしまいそうな目をこすりながらトボトボと学校までの道のりを歩いていた。



「はよ」


ふいに後ろから声をかけられて振り返ると、ヤマジ君がいた。

――天使だ。

朝から天使降臨。

この笑顔だけで、ご飯何杯でも食べられそう。
(もはや意味不明)


「ヤ、ヤマジ君! おはよ!」


きゃあああ。

朝一番にヤマジ君に声かけられちゃった。

今日は良いことありそう。

さっきまで重かったのがウソのように、ふわふわと足取りが軽やかになるゲンキンなあたし。