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「おりゃ……よしよーし。こいっ! ほらっ、いったああああああ! ノーックアーウト!」


サトシがガッツポーズを決めている。




「だからヤダったんだ。サトシ、容赦ないんだもん」


僕は手にしていたコントローラーを放り投げた。


サトシはこう見えて実はゲーマーなのだ。

今日も最近買った格闘ゲームのソフト目当てに僕の家にやってきた。



「サトシって、絶対どSだよね。ここまでコテンパンに打ちのめすことないじゃん」


「まーまーまー。今度は優しくしてやるから、もう1回やろ?」


そう言って、僕の肩に手を回す。