「2年2組、冬川詩恩くん。かぁ」


帰宅してお昼ご飯を食べながら、彼の名前とクラスを呟く。

最初のイメージと全然違ってビックリしたけど、すごく綺麗な人だった。


多分、私が先生を引き止めちゃって、予定が狂いそうになってたから機嫌が悪かったのかも。

クラスも判明したことだし、また会った時に謝ろう。


食事を終えて部屋に戻り、もらった教科書をバッグから取り出す。



「よし。あとはノートっと」



机の上の棚に入れて、次に新しく買ったノートを並べる。

えっと、どこに置いてたっけ。
春休みに大掃除したんだけどな〜。


引き出しを開けて中の物を全部出し、ようやく発見。

出した物を入れ直そうとしたのだけど……。



「あー! 懐かしい!」



中学時代の文集と、千夏との写真がたくさん出てきて、一旦中断。

この時はまだスマホ持ってなかったから、カメラで撮りまくってたんだよね〜。



「何このポーズ! はっちゃけすぎでしょ!」



絶妙な表情でポーズを決める千夏や、個性丸出しのみんなのプロフィールを見て思い出に浸る。

1番下の引き出しには、学校関連のアルバムが入っていた。

種類別にまとめてはいたけど、掃除が大変だったもんだからすっかり忘れてた。