☆心美side☆


 朝6時。
 慌てて布団から抜け出した私。

 昨夜のキスのドキドキが、
 まだ鳴りやまなくて困る。


 綺月君と、どんな顔をして
 会えばいいかわからないよ。

 綺月君が起きる前に
 朝ごはんとお弁当を作って。

 自分の部屋に逃げ戻ろうっと。


 そう思って、階段を駆け下りたのに。


「心美……おはよ……」

 キッチンには、
 なぜかエプロン姿の綺月君が。



 ひゃっ。
 な……なんで、綺月君がいるの?

 目を合わせる心の準備、
 全然できていないのに。