薄暗い部屋の中、6人の男女が1つの机を囲んで立っていた。


影に隠れてそれぞれの顔は見えない。


どんな表情をしているのか。


どんな顔をしているのか。


ただ、足元に差し込んでいる外からの明かりのおかげで着ている制服が見えて、性別が判断できる状態だった、


6人は同じ学校の生徒のようで、みんな一様に灰色のスカートか、灰色のズボンを着ている。


誰も、何も言わなかった。


ただ、6人分の荒い息が聞こえてくるばかり。


部屋の中の空気はピンと張りつめていて、指先ではじけば音が鳴りそうな気配がある。


みんな、誰かがはじめに話しはじめるような気配があった。


でも、まだ、誰もなにも言わない。


ただただ、なにもない時間だけが過ぎていく。