「まだ“好き”の言葉さえ聞いてないのに、キスのその先……なんて展開になったらどうしよう!?」


私は飛びつく勢いで玲来ちゃんの腕にしがみついた。


「なんの心配してるのよ? 勝負下着?」


「もうっ! 玲来ちゃんってば朝から下品なんだから!」


「……は? 空まで飛ばしてやりたいわね」


一月も終わりへと近づく朝の教室。

空は澄み切っていて気持ちがいい。

迫るビッグイベントであるバレンタインを意識した女子の弾んだ声が飛び交っている。


無論、私も調べなきゃいけない!


「時間もないし、リサーチしないと!」


私はカバンからスマホを取り出してお気に入り画面をタップする。