『花楓ちゃん。お疲れ』


『あ、進藤専務じゃないですか』


『どう?亜希斗との息は合ってる?』


進藤専務、相変わらずとても素敵な紳士って感じ。


『はい、すごくいい感じです』


本当に…


漣さんのすぐ近くでお芝居出来るなんて、夢のよう。


『なら良かったよ。花楓ちゃんの演技も田上監督が褒めてたよ』


『本当ですか?嬉しいです。漣さん、田上監督と一緒にお仕事出来るなんて、幸せです』


演技は、相当勉強して来た。


16歳の時、初めて漣さんをテレビで見て、私は…


一目で心を奪われた。


こんなに素敵な人が世の中にいるのか…って。


さっき、あのマネージャーがファンだって言ってたけど、そんなの問題にならないくらい…


私は「漣 亜希斗」が好き。


最初は憧れだったけど、漣さんへの気持ちはどんどん膨らんで大きくなって…


その憧れは…


すぐに「愛」に変わった。