今日は散々な1日だった。


疲れ果ててベッドで横になる。


マリナがイジメられているとき、少しでも可哀そうだと感じた自分がバカバカしく感じられる。


あのゲームももう終りだ。


そう思いスマホを取り出す。


するとちょうどそのタイミングで藍からメッセージが送られてきた。


《ご指定いただきましたキャラクターは削除されました》


冷たい文章に眉を寄せる。


ゲームを起動して確認してみると、藍のキャラクターがなくなっていたのだ。


「なんで!?」


一瞬焦るが、すぐに気持ちを落ち着かせた。


きっと貴也が自分の恋愛体験を削除したのだろう。


なにせあたしにすべてがバレてしまったのだ。


この先ゲームを続けさせるわけにはいかないのは当然だった。


「ふんっ」


あたしは軽く鼻を鳴らして、ゲームをアンインストールしたのだった。