どうしてこのようなことになったのだろう。


「あっ、じゃあここの答えはこれか!」
「そうそう。簡単だろ?」


 テスト期間に入り、放課後の教室には私を含めて6人の生徒が残っていた。

 男女それぞれ3人ずつが向かい合う形で座り、勉強会が開かれていた。


 女子側の席で私は真ん中に座り、左には澪、右には沙良が座っている。

 一方で男子は左から西山くん、霧谷、堀田くんの順番で座っていた。


「藍原ちゃん、まだ機嫌悪いのか?」
「おい瑞樹。わざわざ藍原ちゃんを刺激すんなよ……」


 先程から黙って問題集を解こうとしているけれど、一切ペンが進んでいない私を見て機嫌が悪いと思っているのだろう。