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「うう、頭痛い…」

カーテンから朝日が差し込んでいた。

寝起きでまぶたが完全に開ききらず、頭がボーッとする。

これが二日酔い? てか、私、生きてるの?

どこからか、フローラルの香りがし、細い寝息がきこえた。

……なんだか、温かい感触もする。まるでお母さんに抱き締められているような。

いや、そんなわけないか。

お母さんは、一年前に死んだんだ。私のせいでね…。

体を起こそうとする。てかここ、いつものベッドじゃない気が…?

「あれ? 体が動かない」

目を開けてみる。誰かが、私を抱いている?

すぐ目の前には、裸の身体。細くも、逞しい筋肉のついた、男の上半身で…