今日は生徒会との合同服装の日。


いつもならおっくうな朝だけど、いまはすこしばかり浮かれていた。



うちの生徒会は力が入っていて、学校をより良くするために生徒会役員の人たちは尽力を惜しまない。


だから今日も、生徒会長と副会長がじきじきに指導にきてくれる。


わたしが浮かれているのはそれが理由だった。




10月とはいえ朝は肌寒い。

さむくってどこかさびしくも感じてしまうのは、まだ遠くの空に夜が残っていたからだろうか。




「前から思ってたけどさ、貧乏くじを引くタイプだよな」

「え」

「俺、八尾ちゃんほど舌打ちも暴言ももらったことない」

「え、ええ……ほ、ほんと?」



まだ一般の生徒も登校していない学校の正門まえで、わたしはもうひとりの委員とだべっていた。