これは、鈴くんのお誕生日までのお話。

【side 結乃】

 いつものように、甘々な生活を送っている。

 だけど、バレンタインに鈴くんにどんなチョコを作ろうか考えていた。

 実はもう誕生日プレゼントは買っている。

 もこもこした、寒がりな鈴くんには暖かいと思ったコートだ。

 結構出費しちゃったけど、鈴くんの為ならなんてことない!と思い、渡すのを楽しみにしていた。

 あとは、チョコレートだけだ!

 どんなチョコレートがいいんだろう?

 鈴くんって、甘いの好きかな?

 でも、甘いの作ってもし苦手だったとしても、

「先輩が頑張って作ってくれたんだから、食べるよ?」

って言って無理して食べてくれそう……。

 だから、ちょっとビターにしよう!

 すごく苦いのではなくて、ミルクとビター中間ぐらいの……!!

 よし!じゃあそれに決定!!

 あとは、型を買わないと……!!

 後日、鈴くんには秘密で、いつちゃんと二人で型を買いに行った。

「色んな型があるわねぇ」

「うん!」

「ところで、食紅とか使う予定はあるの?」

「えっと、いまのところはないかな」

「そう」

「あ!でもホワイトチョコレートは使う!」

 ん?でもそれならチョコレートは、ビターの方がいいよね?よしっ、そうしよう!

 それならほどよく甘くなりそうだし!

 あっ、でも、いちごのチョコレートも使うっていいかも!

 考えたら、色々なチョコレートの案が出てきた。

 あっ、でもクッキーにチョコレートを絞るでもいいかもしれない……!!

 それなら、もし甘かった時にもクッキーで甘さが控えめになるから!

 よし、じゃあそうしよう!