「フユ、喜ぶといいよねぇ」

「だねー!はるちゃんのセンスだし絶対喜ぶ」

「やあだ、あんまり持ち上げないでよー」




とある休日のこと。


わたしとはるちゃんは、もうすぐ誕生日を迎えるフユちゃんにあげるプレゼントを買いに街に出ていた。


駅の近くはお店がぎゅっと詰まっているからとっても便利。土曜日ということもあり、街は人であふれていた。


はるちゃんは流行に敏感なので、「最近この店話題だよねー」とか「ここのヘアオイルすごくいいんだって」とか。

わたしは、美容やコスメに興味がないわけではないけれどそこまで詳しくもないので、「そうなのかぁ」と、はるちゃんの口から出る難しい言葉に頷くのがいつものことだった。



はるちゃんに任せるままにいろんなお店をまわり、最終的に、最近人気のコスメブランドのリップとアイシャドウを選び、プレゼント用にかわいく包んでもらった。

デパコスだから、はるちゃんと割り勘しても少々お高くついてしまったけれど、だいすきな友達のためなら惜しくはなかった。



フユちゃんが喜んでいるところを想像して、なんだか嬉しくなった。