【とある会話】




──────休み時間、空き教室にて。




「おいーっす、海里くん。最近どう?」
「どうって、別に普通」



「そっけないなあ。例えばオンナノコは?
気になる子いたりする?」

「お前そういう話好きだな
……まあ、面白いヤツならいるよ」



「へえ、珍しい。海里くんがそんなこと言うの久しぶりじゃない? ……で、誰?」
「うちの書記」



「生徒会の?永島優乃ちゃんだっけ、可愛いよね。面白いんだ?」
「まあ、見てて飽きないかな。馬鹿で」



「へえ、気に入ってんの?海里くんと付き合ったら大変そうだなあ、いい意味で。あんまり悪いこと教えすぎないようにね」

「ハイハイ、そーいうお前は?まあ、どうせ取っ替え引っ替え遊んでんだろうけど」




「アハハ、ご存知のとおり! でもねえ、こんなおれだって、もしかすると本命のひとりやふたり……」

「……え、いんの?」


「いる」
「……」



「……って言ったらどーする? 海里くん」

「お前がそういうこと言うってことは、いるんだろ。誰?」