「ごほっごほっ」

最悪だ。

こんなときに限って風邪をひくなんてわたしなにしてるんだろう。

一昨日海風にあたりすぎたせいかな。

それにめっちゃ泣いちゃったし。


「沙織ー?大丈夫?」

「ごほっ、うん」

「んー、まだ少し熱いわね。何か食べたいものある?」

今日も仕事だったお母さんはわたしのために仕事を休んだ。

ひとりでも平気だよっていったんだけどね。

でも本当は嬉しい。

やっぱり弱ってるときって誰かいてほしいって思うから。