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シャッ……っと。
カーテンの開く音と、それに伴って差し込む光によって起こされた。
うう、まぶし……。
もう朝なの?
ものすごくいい夢見てた気がするから、まだ起きたくないんだけど……。
ええと、今日って学校だったっけ?
「なゆ、早くしないと遅刻する」
聞き慣れた声が耳に流れ込んでくる。
まだ覚醒しきってない頭で声の主がそばにいることを確かめると、なんだかすごく安心して。
「まだ寝てたい……」
また眠たくなってきた。
再びかぶりかけた毛布は、すぐに剥ぎとられる。
「んんっ、寒いぃぃ」
縮こまるあたしにお構いなし。
乱暴に腕を引かれて体を起こされた。
仕方なく目を開ける──────と。
「っ!」
ドキーンと心臓が跳ねあがる。
目の前に利人の顔があって。
しかも、利人が、あたしのパーカーパジャマに手をかけて、脱がそうと……
「っ、え。 うああっ、な、に、利人」
「うるさい。時間ないから着替えさせてやろうと思ったのに」
不機嫌な声を出されて、ようやく頭が覚醒してきた。