(らん)、風紀委員からの書類取って」

「はいっ」

「蘭、先週の一年のアンケート結果出てる?」

「出てますっ」

「蘭、膝枕して」

「はいっ――って誰がしますか変態!」

それまで忙しなくて生徒会室やら職員室やらを歩き回っていた私がツッコむと、会長は軽く背もたれに寄りかかって書類から顔をあげ、クスクス笑っていました。

「元気出た。ありがと、蘭」

「……ヘンなとこで元気出さないでください、変態会長。あ、なんでもないです」

危うい危うい。私の『優等生』の仮面が剥がれるところでした。

けど、私が慌てて訂正したけど、既に副会長の席にいる哀淋(あいりん)蔦子(つたこ)先輩の耳には届いていたらしく、今日も一切笑顔を見せないクールさで私にペンを向けて来ます。