翌日はとても天気がいい日で、お母さんは朝から吉田さんのことを心配していた。


吉田さんのご両親はクラスメートひとりひとりの家に電話をかけて、なにか情報がないか集めているみたいだ。


あたしの家にも電話があったみたいだけれど、お母さんが『お力になれなくてすみません』と、断ったらしい。


まぁ、あたしに聞かれたって本当のことは言わないけどね。


あたしは鼻歌交じりに学校へ向かう。


A組へ入るとさっそく沢山の友達があたしを取り囲む。


中にはあたしに気に入られようとしてお菓子を差し出してくる子もいる。


「今度あたしのご先祖様を見てほしいの!」


「あたしは死んだコロちゃんと話がしたい」


「最近眠れなくて……もしかして幽霊のせいじゃないかな!?」


次から次へとあたしを頼りにしているクラスメートたちが声をかけてくる。