休憩時間中、あたしとノドカは2人でトイレの個室に入っていた。


「この写真なんてどう?」


ノドカがスマホを見せてくる。


そこにはホラー映画のワンシーンが表示されていて、男の首が地面に転がっていた。


「うげっ……これ日本人じゃないからさすがにダメだよ」


脳みそがはみ出ている写真に思わず舌を出して答える。


「あ、そっか。そうだよね」


ノドカは頭をかいて笑う。


その時、ノドカのスマホが震えた。


「あっ」


小さな声で呟いたノドカの頬が、少しだけ赤く染まる。


「メッセージ?」


「うん。すぐ返信するから、ちょっと待ってね」


そう言うノドカはせわしなく指先を動かしている。


「ねぇ……もしかして、好きな人でもできた?」


あたしの質問にノドカは一瞬驚いたように目を見開き、そして頷いた。


「嘘、本当に!?」