「残ってる5人、集まれー」


俺は綾に手を貸しながらゆっくりと移動した。


文夫の死体は食べつくされ、跡形もなく掃除されている。


けれど血の匂いまでは取り切れていないようで、ツンッと鼻を刺激した。


「次は男女対抗ゲームだぞ」


その言葉に俺と綾は目を見交わせた。


必然的に、俺たちは敵同士になるわけだ。


だけどそれなら綾を勝たせてやることができる。


そう思い、俺はほほ笑んだ。


俺の目的は自分が生き残ることじゃない。


綾を助けることだ。


「男は俺とお前しかいないってのによぉ」


浩成がブツブツと文句を言う。


確かに、残っているのは俺と浩成。


そして、綾、ミヅキ、小恋の3人だ。


人数的に言えば男の方が不利になる。