それは時間にしてほんの数分の出来事だった。


6人全員のジャンケンが終っていた。


勝ったのは俺、綾、浩成の3人。


負けたのはミヅキ、小恋、文夫の3人だった。


負けた3人は床の上に座り込んで青い顔をしている。


俺は綾が勝ってくれたことに心底安堵していた。


これで、俺はまだ綾を守る事ができるのだ。


そう思い、俺は綾の手を強く握りしめた。


「勝敗、決まったみたいだな?」


鬼の声が聞こえて来て、俺は視線を上げた。


鬼は鼻くそをほじりながら欠伸をしている。


このゲームに退屈して来ているようだ。


それなら解放してくれればいい。


さっきのジャンケンなんてなかったことにして、ここにいる全員を助けてくれればいいんだ。