3日目。

残り23名。



「もう、犠牲者が出ることはないよね」



美琴と委員長と輪を作る。



「昨日、安住に謝ったもんね」

「安住のお母さんも許してくれたし」



だから、きっと大丈夫。

復讐劇は昨日で終わり。

そう信じることでしか、自分を保つことは出来なかった。



「そろそろ、1時限目の時間だよね」

「席に戻ろ」



私たちは、なんともいえない感情の中自分の席に戻った。

1時限目の授業を知らせるチャイムが鳴る前に、教室へ入ってきた吉野先生。



「そろそろ授業を始める」



吉野先生の言葉に、授業の準備をする。

本来ならば、授業どころじゃない。

だけど、なにかして気を紛らわせなくては、自分が持たない。


私の命もいつまで持つか分からないけれど……。



キーン コーン カーン。



チャイムが鳴り出す。

今日の犠牲者は……。

 

コーン。



「う、うぅっ……」



ハッと顔を上げる。

吉野先生が……、お腹を押さえながら崩れ落ちた。



「先生っ!」



私は慌てて、吉野先生に駆け寄る。


吉野先生は白目をむいたまま、動かなかった。