ガチャンと音を立てて扉が開く

その向こう側に一人の影が見える

一ノ瀬さ……


………?

……?


「あ、やっぱそーだ」

……へ?

「あんたが天宮梓?」

……?

「い、いかにも…ぉ」

私が天宮梓ではありますが…

えっと

「い、一ノ瀬…さんとちゃいますの?」


だって…

今ここにいるのは

一ノ瀬とかいう初対面の優しいお母さん世代の人ではなく…


我が高校の王子様


「お前今日から俺の家で暮らすらしい」


織原真琴…?