気が付くと真っ白の天井に鼻につく薬品の匂い



死ねなかった絶望感



ーーーコンコン


体がすごくだるくて視線だけをドアに向けて、誰か見てみると
看護師さんで私が意識を戻したことに、慌てて
ベッドに近づきナースコールを押し始めた。



「先生呼んで!!沢口さん意識戻った!!」


そう言うと看護師さんは優しくけど、心配そうに


「沢口さん気分悪いところはない?」


「から、体がだるい」


そう言うと部屋のドアが開いて、足早に近づく先生。


「沢口さん、指何本に見えるかな?」


「1本」


「うん、そのまま目で指を追いかけてくれるかな」

「問題なさそうだね。初めまして、担当の樋口です。」