起きるとお母さんからの着信が入っていた。
時間を見ると今は朝の6時。

普段お母さんから連絡が来ることは無かったから
何かあったのか心配になりかけ直した。



「お母さん?どうしたの」


「今どこにいるの?彼氏が莉沙が
帰ってこないの心配してたから電話したんだけど」

「……あー、なるほどね」

それだけ言うと私は電話を切り電源を落とした。


あいつが心配してるから。
私はなんだか笑いそうになった。
忠実にあいつの事を信じてるあの女が
馬鹿らしくて、笑えてきた。


とりあえず支払いをしてカラオケ店を出た。
行く宛てもなく、ただ適当に歩き、
着いた先は、河川敷。
座れる場所を探し、寝転がった。



「お前、やめとけって!!w」


「いや、俺なんか知ってる気がするんだよ」


「もし違うかったら恥ずかしいぞw」


気持ちよく寝転がってるのにそんな
どうでもいい会話が耳に届く。


「ねぇ、あんたなにしてんの?」


私のことだとは思わずスルーしてると


「ぶっ!wシカトされてやんのー」


「うるせぇよ!wおいって」

そう言うと肩を叩かれて目を覆っていた両手を下げて
私は目を開けるとその男は、カラオケの店員さんだった。