◇理緒side◆



「藍、変わるよ?」

「…いい。」


藍のベッドで眠る芽依を悲しげな目で見つめる藍のその目元は寝不足の証だらけで、見ていられなかった。



「でも寝なきゃ…」


藍の肩を掴んだ瞬間するりと離れた2人の手。



「ご、めん……」


手を繋いでいたなんて、知らなかった。




「俺なら大丈夫だから。…ちょっと2人きりにして」


掠れた声が痛々しいけど、ここは引くしかない。

こんなに弱った藍を見るのは私達も初めてで、芽依はもう藍の大切な人のうちに入っているのだと改めて思った。