梅雨が明けてもうすぐ期末テストがやってくる。



「この時期の小テストということは、わかりますね?しっかり復習しておいてください」



先生のその言葉に冷や汗が出る。

や、やばいかも……。


前回の授業でした英語の小テストがいま返ってきた。

小テストとはいえ、この点数は……。




「雪乃~、英語やばいんだけど」


授業が終わり、後ろから抱き着いてきたのはいつも学校で一緒に行動している桃田(ももた)花音(かのん)ちゃん。

かわいくて明るくて、クラスでも目立っているムードメーカー的存在。
髪もふわふわしていてとってもおしゃれな女の子。



「花音ちゃん、わたしもだよ……」



カフェの手伝いばかりしていて、全然勉強ができていなかった。

高校って毎日課題があるわけではなくたまに出るくらいだから、出ないとしない。


小学生にめんどくさいなって思ってた毎日の宿題のおかげで、勉強できていたんだなっていまさら気づく。

気づいたところで出されなきゃしないタイプだけど。