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翌日、私はいつも通り朝一樹を起こして、いつもの時間に家を出たら
バッチリ、エレベーター前でまた一樹に会った。


「あれ、また少し早くない?今日は早く起こしてないのに」

「寝坊しなきゃいつもこんくらいに出てるだけ」

「あ、そうなんだ」


そのまま、結局今日も一緒に登校。
せっかく会ったんだもん。楽しくいきたいもんね。


「そうだ、昨日撮ったプリクラをあげよう」

「え、別にいらねぇ」

「なんでよー、せっかく一緒に撮ったのに。
はい、これ一樹の分だからね」

「…もらってもな」

「お財布に入れとくと曲がんないよー」

「…ったく」


夕飯食べた後、せっかくだし!!と無理やり連れ込んで撮ったプリクラ。
なんだかんだちゃんと撮ってくれたんだよね。

うん、かっこいいかっこいい。


「ってかもうすぐテストだな」

「あ、そうなんだ。いつ?」

「再来週。
ってか綾那って頭いいわけ?」

「えー、わかんない。
前の学校だったら順位は上の方だったよ。

まぁ授業も別にわけわかんない状態にはなってないから、たぶん大丈夫だと思うけど」


そういえば、私って受験生なんだよね…
なんか引っ越してきてからいろいろありすぎて忘れてた…

大学に落ちないように、勉強もしないと。


「…そういう一樹は頭いいの?」

「普通」

「普通って…」