学校へ行くとみんなどこか落ちつかない雰囲気を持っていた。


やっぱりテスト結果が返ってくるからだろう。


浩太や蒔絵は今から頑張ればいいと言うけれど、中学3年の梅雨時期に判定はC以下だととても厳しいことは誰もがわかっていた。


どうにかC判定が取れていればいいけれど……。


「今日も元気がないぞー?」


そんなあたしに声をかけてきたのは蒔絵だった。


「蒔絵は今日も元気そうだね」


「まぁね! テスト結果が戻ってくるけど、悩んでても仕方ないし?」


「そうだけど……」


「敦子はちょっと気にしすぎなんだよ。きっと大丈夫だって!」


蒔絵はそう言い、いつものようにあたしの肩を叩いたのだった。