◇◇◇


 はぁ~。


 どうしたら、私の頭の中から
 いなくなってくれるのかな?


 
 遊園地のヒーローショーの客席で
 春輝くんと目が合ったのは
 昨日のこと。



 いつも、ユルっとした
 かわいい笑顔を見せる春輝くんなのに。


 大好きな真ん丸な瞳は
 私への好感度ゼロ。

 拒絶の塊みたいな
 冷たい光を帯びていた。



 春輝くん。

 どんな気持ちで
 私のことを見つめてくれたの?



 軽蔑? 憎しみ?

 もう私なんて
 瞳に映したくもない?



 そう思われても
 しかたがないよね。



 『好きな子を忘れたいからって
  私を利用しないでほしいの』


 最後に会った日。
 酷い言葉をぶつけたのは、私だから。