カイの甘いキスで、翌日は二日酔いにならなくて済んだ。

「はぁ~。」

でも、あの熱に酔わされて、なかなか寝付けなかったのは、意外だった。


そんな経験、日本ではなかった。

ただ相手の欲求に、身体を任せていただけ。

そこに、気持ちはなかった。


「涼花。今日は、二日酔いじゃないのね。」

レーナはいつも、朝から元気だ。

「あのね、レーナ。私だっていつも二日酔いとは、限らないのよ。」

「そう?涼花がルシッカに来てから、二日酔いじゃない日、見た事がない。」

さすが、レーナ。

私の事を、よく見ている!

「そうだ、パウリ!今日のご飯、多めにしておいてね。」

レーナがそう言うと、パウリは手を上げた。

「涼花には、いつものお粥、用意しておくよ。」