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「…今、何つった?」




眉間にグッとシワを寄せた顔で覗き込まれる。

物珍しい不思議な生物を見るような目で見られてしまった。




「その潜入捜査に俺も連れて行け。…って、言ったんだけど」

「………」



そのまま目を見開いて固まっている。

…いやいや。この反応は想定の範囲内だ。何も怯むことはない。



「…おまえ。私と同伴してどうすんの?何すんの?」

「あの学園はいろいろと勝手が違う。内通者が同伴した方が便利だ。特にあのVIP専用ラウンジは入れるヤツも決まってるから、不審な動きをしてたらバレて追い出される」

「は…」

「それにあのラウンジに入るには、VIPが発行しているIDカードが必要だぞ?それを調達出来るのか?それに、妖気の根源があると思われる部屋の前にある顔認証セキュリティシステムの扉はどう解除するんだ?」

「そ、それは…情報はゲットしたから?今晩相談するさ。警察と」

「一晩でどうにかなるのか?」

「それは知らん。警察に頑張ってもらう…でなくて、おまえ何グイグイきてんだ!まだ強引お坊っちゃま設定か!」