ここまで『透明な世界で、ただひとつ。』を読んでくださり、ありがとうございました。



作者の古賀結衣と申します。



今回の作品は作中にも度々描かれた英文、

Whatever has begining also has ending.
―始まりのあるものにはなんでも終わりもある。

主人公の瑞希と同じように反抗精神からこれにあてはまらないものを見つけたいという私の思いから書いたものでした。



今作も病気に関するお話でした。

今回は網膜色素変性症という病気を抱えた主人公でした。



書くにあたり、私が調べられる限り調べて書いたつもりです。

どんどん進行する瑞希の病気と瑞希の見てる世界。

どれくらいの視力でどれだけ物事を捉えられるのか、また失明したら何が見えて、どんな風に世界を捉えるのか。



どんなに調べても、書いたものは私の想像に過ぎないものなんです。

私は視界を失った瑞希の世界を“透明”という言葉を使って表現しました。

何度も悩んで何度も書き直した部分もあります。

今もこれが正解だとは言い切ることができません。



でも、これが私の表現したかった透明な世界なんです。



諦観的な瑞希が、堺と出会い少しずつ心境に変化が出ていく。

そんな物語の中で“透明”を少し感じて頂けたらと思います。




改めまして、ここまで読んでくださりありがとうございました。

もしよろしければお手隙の際に感想や皆様の考える“透明”について書いてくださると大変励みになります。

またどこかでお会い出来ることを祈っております。



Thank you for reading. 20.12.31.

古賀結衣