杏が妹のフリをしている。
その事について、志木さんは話し出した。
正直、意味わかんねぇし、怒りと悲しさで頭がごちゃごちゃになった。

でも、杏のこと知りたいから…
黙って聞くよ


薔薇のみんなの杏との絆に正直嫉妬した


俺たちだって…
もっと早く出会いたかった




「杏様と鈴は、とてもお顔が似ています。髪型や髪色、服装などで差別化できますが、本当によく似ています。

実の母親が…育ったはずの家に仕える者が…間違うほどに似ていました。


普通にしてれば、2人の違いはわかります。髪色も違うし、並べば背丈も違う。そして話し方も違う。
私からしたら違うところばかりなのに。どちらかが意識をして真似ると……一瞬私も目を疑うほどに…似てしまいます」


そう言って志木さんは、携帯を取り出して何枚か写真を見せた
 

そこに写る2人は、双子のようだった。

杏が黒のウィッグでもかぶってるのか。笑った顔で判別できたけど…


パッと見では、瓜二つ


「ほんとだ…杏にそっくり」


響は杏と妹を指で拡大して比べている。