そんな先輩からは、いい匂いが漂ってくる。


それに、何その甘い声......っ。

さっきまで馬鹿とか、上から目線の言葉ばかりだったのに、今の“正解”は甘すぎる。


そんなの、キュンキュンしてしまうに決まっているじゃないか。


やっぱり私は、悠真先輩が大好きだ。


馬鹿と言いながらも、丁寧に教えてくれて、たまに甘く褒める。

そんな勉強の仕方にドキドキしてたまらない。


だけど、その度にやる気が上がる私は、たまに悠真先輩の横顔を覗き見しながら勉強を進めるのだったーー。