「のんちゃーんっ!転校生に独占されてたから寂しかったよぉ」


昼休みを知らせるチャイムが鳴ったと思えば、すぐさま私に抱き着いてきた桃優。



あれから授業中は翠咲に教科書を見せ、休み時間になったかと思えば輝望が構ってきて、誰も寄ってくるなと言わんばかりの雰囲気を透理が出していたから、誰1人として近寄ってくる人はいなかった。



この3人に話しかけたい人なんて山ほどいるだろうから、私になんて構ってないで他の人と仲良くしてくれ、と心底思っていた。



なんて言ったってこの3人からは信じられないほどキラキラのオーラが放たれているのだから。





3人の中でも、ひと際かっこいい翠咲晴葵。


ブロンド色のサラサラの髪には襟足が短く、爽やかさを際立てさせていて、

目は少し切れ長だけど、ぱっちりな二重に女子が喉の奥から手を出すほどほしいであろう長い睫毛。


スっと通った鼻と小さい小鼻に薄い唇。



このお顔だけでも贅沢なのに、身長は180cmを超えていそうで、モデルのように足が長い。


そしてこの爽やかな性格を嫌う人なんていないだろう。





そして、輝望壱星。


桜色の綺麗な髪の毛は少しふわふわとしていて、くりくりとしたぱっちりの目はその童顔さを際立てている。


それなのに、身長は170cm後半はあるらしく、ギャップ萌えだと女子たちが騒いでいた。


表面はよく、ニコニコと愛嬌のあるからすぐ仲良くなれるはず。




透理那岐は女子高校生が好きであろう、クールな性格。


少し青が入っている、黒に近い髪色はどこか透明感がある。


切れ長のするどい眼光の奥にある瞳はとても澄んでいて綺麗だ。



クールで無口な人って好きな人には優しいのが恋愛ドラマの定番だよねっ、と
あちこちで妄想が聞こえていた。