蒼空とは中学の時に出会った。


両親を亡くし、完全に心を閉ざしていた私に唯一ずっと話しかけてきた人だった。



思春期真っ只中の中学生では、両親が亡くなった理由に色んな噂が飛び交っていた。



女子は噂話が大好きだし、男子は冷やかすのが大好きな年頃。



人を見下す嫌味を覚えた中学生の言葉は、私の心を追い込むには充分すぎるくらいだった。



そんな私の心は氷のように固く、街灯のない夜道のように暗く、南京錠でガッチリと鍵を閉められていた。